技術はできて当たり前の管理職:柴田 芳樹 (Yoshiki Shibata):So-netブログ
ところが、現実は逆で、若手の方が色々なことを勉強していて、新たな手法を導入しようとすると、勉強していない管理職に対して「分かりやすく説明する」ことが求められたりします。
もしくは逆に、どこぞで聞きかじってきたツールや手法を無分別に導入しようとする上司に対して、それが業務に合わないことを部下が苦労して説明しなければならないこともある。(基本的な専門用語すら通じないので説明が大変)
さらにひどい場合は、反論を予測した上司が、経験のある社員をスルーして、口答えのできない初心者(新入社員など)に自分の肝いりのツールの使用を強いることもある。失敗覚悟のプロジェクトに試験的に導入するのならまだしも、本格的な業務に(誰でも簡単に開発ができるという触れ込みの)新ツールとソフト開発の素人をセットにして放り込んだりするので、色々悲惨なことになる。(←いまここ)
素人監督
技術はできて当たり前の管理職:柴田 芳樹 (Yoshiki Shibata):So-netブログ
この状況をさらに悪くするのは、ソフトウェア開発経験が全くない人が異動してきて管理職になった場合です。人にもよると思いますが、開発現場と全く異なった価値感を持っている人が管理職になると、話が全くかみ合わなかったりします。
外国のサッカー監督やコーチには選手経験の無い人も多いらしい。と言ってももちろん彼らは素人ではなく、「監督業」「コーチ業」の高度な専門教育を受けた人たちだ(ライセンス試験もある)。当然、サッカーの戦術や技術について熟知しているし、選手を活用する術も身につけている。(その巧拙やチームとの相性の要素も大きいだろうけど)
技術系の管理職も同じで、技術力は必ずしも必要ないが、業務に関する戦略や技術について知っている必要があるし、その上で部下を活用したり評価したりできなくてはならない。
開発経験も無く、管理業務の知識も無い人物に、年を食っているというだけの理由で管理職をさせるというのは、素人にサッカーチームの監督を任せるようなものだろう。「オフサイドって何だ?説明してくれたまえ君」とか言ってるような監督の采配で試合に勝てるはずもないし(たまにはまぐれで勝てるだろうけど)、選手の故障や離反も増えるのも必然。