ビジョンを語るヒマがない

「10年は泥のように働け」「無理です」――今年も学生と経営者が討論:IPAイベントにて - @IT

特に「全体の完成、ゴールのイメージが沸かない」という声に対して、有賀氏は「若いうちは1つの仕事を与えられても、そこから全体が見えるようになるまでは時間がかかる。それでも、知る努力をしなければいけない」と主張。また、「そうはいっても上の人が教えてくれないじゃないかという声があるが、こっちだって忙しい。聞きに来なさい」と回答すると、学生からは「できれば教えて欲しい」「自らポジティブなビジョンを提示する人の方がいい」「忙しいから聞きに来いという人に会社や社員がコントロールできるのか」などの反発も見られた。

すれ違いっぷりに大笑い。
文面だけでははっきりしないが、互いに違うことについて話をしているように見える。
「聞きに来なさい」と答えた回答者は実務レベルの話をしているのだろう。つまり「教えてもらわないと何も出来ないのでは困る」「いちいち教えていられないから分からんことは聞きに来い」とかいう意味なのだろう。
対して学生はアップルのジョブスのようにプロジェクトの目指す「ビジョン」を明らかにして欲しいと言っているのではないかと思う。(もしかすると重鎮の方々には「ビジョン」をを語るのはリーダーの役目だという意識は無いのかもしれない。)

「仕事をするときには時間軸を考えてほしい。プログラマからエンジニア、プロジェクトマネージャになっていく中で、仕事というのは少しずつ見えてくるものだ」と説明。

えらく長い時間軸だなと…。
ここでの「エンジニア」というのは多分いわゆるSEのことなんだろう。こんなふうにプログラマを下っ端だと言ってるだけでも、高い技術を持つ学生に敬遠されるのでは?

西垣氏は「英語は勉強しておきましょう。海外に出て行くにも英語は必須」と主張。しかし学生から「英語は必須というが、日本企業にも海外との接点を作ってくれないと意味がない。企業は海外の人を招致しているのか」と問われると、西垣氏は「私はNEC時代、自分が駄目だったら海外から社長を連れて来い、といっていた。ちょうど(日産自動車の)ゴーンが出てきたころだった。確かに、企業の役員会に自国の人間しかいないような状態はおかしい」と返答。一方で、「役員会は確かに全員日本人。海外に拠点を置く合弁会社の社員には日本語を学んでもらっている。国内でも逆に、英語を学ばせていかないといけないのだが……」(向氏)という声も上がり、田口氏は「日本の学生はぬるま湯につかっていて頼りないという話になっていますが、実は日本の企業もぬるま湯ということですね」とまとめた。

年功序列であればそうなるのが当たり前。

、「本当に自分が売れると思う人は、そういう個々人のスキルが最大限に生かせる企業に行くといい」(有賀氏)と断言。大きなシステムの構築などの仕事では、個々人の突出したスキルではなく、チームワークが重要だと主張した。

ウチの会社にはそういう人は必要ないと言い切った。ある意味潔い。