午前中に某大学の研究者が来社。社内で座礁状態にあるソフト開発をその人に有償で依頼するとかで、ミーティングに参加するように言われていた。と言っても、自分ともうひとりのソフト技術者は単なるオブザーバーのようなもので、その人と現在の開発責任者とその上役である役員の話を聞いていただけだった。
 この座礁中のソフトウェアが納期には到底間に合いそうにないというのが、自分を含むソフト技術者の見解なので、はたしてその人がどういう条件で引き受けるのか、それとも断るのかには多少興味があった。意地悪に見えるかも知れないが、社内の開発者をさんざん侮る役員が高く評価する人物だったので、「お手並み拝見」という気分でいたのも事実だ。(そもそもクチバシを突っ込んでも役員に疎まれるだけなので)
 まあ結局は、納期までに出来るのはソフトウェアの一部の機能ブロックだけだと極めてまっとうな条件を出してきたので至極まっとうな能力の持ち主だと思われる。