昨日組み上がった装置の何台かで不具合があったので回路の間違いさがし。回路に何か問題が見つかると、上司が思いつきで回路の配線を切ったり貼ったりするので、基板がすぐにぐちゃぐちゃになってしまう。そうなった基板はたとえ不具合が直ったとしても商品に使うのははばかられる(上司はあまり気にせず商品に組み込んでしまうが)。
 商品に使うつもりなら、できるだけキズを付けずに一発で不具合を直してしまわないといけない。そのためにはまずよく観察すること。そして観察で得た情報から原因を深く推測すること。その上でできるだけ基板を傷つけずに原因を特定する方法を考えること。最悪なのは最初の思いつきに飛び付いて破壊的な修正をしたが、不具合は解消せず、新たに不具合を引き起こしてしまうこと。
 今回の不具合は、1台だけはなんとか基板を破壊される前に原因を突き止めることができた。あいにくもう1台は原因を突き止めるのに手こずってしまい、上司を止めることができなかった。夜になってようやく不具合は解消して上司はすっきりした顔をしていたが、基板は売り物にするにははばかられる状態に(上司は売り物にしたかったようだけど)。きっとこれまでもこんな風に、初期不良を拡大して売り物にならなくなった基板があったんだろう。