内製化した仕事を担当するのは損

 小さい企業で内製化された仕事を少人数でやるのはとても損だということが分かった。
 小さい企業に囲い込まれると市場原理が完全に働かなくなる。会社からすれば追加コストなしに仕様変更やら無理を通せるし、世間の相場を無視して費用(給料)を下げることもやりやすい。たとえ社員が高いレベルの仕事をしたとしても難癖をつけて評価しないこともたやすい。
 担当者がいなくなった後で会社がその価値に気づくこともあるかもしれないが、その時は既にその担当者も会社も共に損をした後だ。
 囲い込まれることで、内製化を担当する社員自身も自分のレベルを測れなくなる。社外の同業者との競争にさらされることもなく、周りに同じ仕事をしている社員もいないのでは、果たして自分がどのくらいのレベルの仕事をしているのか分からない。
 「もしかして自分の能力は世間の標準よりずっと低いのかも」と疑問をもてば、上から振られた仕事が無茶だと思っても反論しにくい。反対に、良い仕事ができたときも、「もしかして自分の思い上がりかも」という疑問が頭にあれば自己評価に自信をもてなくなる。

 そうやって内製化仕事を担当する社員は能力と自信とモチベーションをどんどん失うくことになる。やはり何事においても取り込まれるのは危険ということか。