午前中は、昨日別の社員がお客さんから預かってきた故障機の調査。
 作業机の上に機械一式を並べて動作する状態にし、回路上の電圧をオシロスコープで確認していく。なにはともあれ、昨日現地で不具合を見つけてきた社員と一緒に現象を確認する。確かに異常な電圧が出力されている。
 確かに何か異常があるようなので調査を開始。まずは不具合の原因がソフトウェアにあるのか、回路の故障なのかを切り分けるため、DAコンバータの出力を調べる。これはOK。続いて回路図を眺めつつ、信号の流れに沿って電圧が正常かどうかを調べていく。この装置の回路は複数の基板が繋がっていて、入力から順に2枚めの基盤で異常が見つかった。
 見たところあるICが故障しているように思える。現象や推測される原因から考えてもこのICが原因である可能性が高い。いつもならこの段階でICを交換してみるのだけど、あいにく今日は回路の担当者がいない。急ぎの修理なら自分で回路に手を入れるけど、それほど急ぎでもないようなので、所見をまとめて担当者の机に置いておくことにした。
 午後からはデジタル制御系の不具合の調査。こちらは原因の特定がすごく難しい。原因を特定できた!と思ってもすぐまた反証が現れたりして、らちが開かない。特定の機体でしか起こらない現象なのに、ソフトウェアをいじると再現の仕方が変わってくる。考えられるのは、回路特性のほんのわずかな違いで不具合が起こるかどうかの差が出るということだけど、もしそうだとしたら大丈夫な機体でもちょっとしたきっかけで不具合が出るようになる恐れがある。
 正直、ちょっと手詰まり気味。むむむ…。