事業仕分けは悪くない

 事業仕分けで科学研究予算が減るのは遺憾だけど、これまでのように密室で決められるよりはずっと良いと思う。たとえ一時的に日本の科学が停滞して取り返すのに10年かかったとしても。
 そういう意味では、ゴネ得みたいな形でスパコン予算が現状維持になるのには賛成しかねる。

科学技術における事業仕分け一考察、みたいな。: アマチュアサイエンティスト

XYZが一位でなければいけないのは自明ではないか、で通る安穏な企業などない。それが、XYZの重要性を役員が全員理解していても、当然問われることである。

利潤追求の企業と国営研究とは違う、とおっしゃるなら何がですか?スパコンでお腹は膨れませんが、もっと大事なことを提供してくれるはずです。それを説明してくださいよ。

 うまく説明できなかったということは、これまでは「基礎は大事だから大事なのだ」でなんとなく済ませてきたということなのだろう。本来なら、利潤に直接結びつかない基礎研究ほど国民の理解を得る努力が必要なはずなのに。

というわけで、事業仕分けの科学者サイドの話がまずいというのは、単純なミスではもちろんなく、スパコンの重要性を自ら問題外の外に出してしまったという大失態なのである。
(中略)
それなのに、仕分け人のみを責め、ああ、日本の科学技術はどうなってしまうのか(涙)とたらたら、ネットに書き込んでいる馬鹿理系がなんと多いのだろうか。

 「どうなってしまうのか」と思わなくもないけど、事業仕分けが悪いのではなく、プロジェクトの責任者たちが不甲斐ないというのには同感。