40代、50代がすごくない

2012-04-04

そしてもうひとつ、ちきりんが「若い人が大企業を辞めはじめている理由」として感じるのは、彼らにとって今の大企業の40代、50代が「すごい」と思えなくなっているのだろうということです。

ちきりんが就職した頃は、なんだかんだいっても20代半ばの新入社員と40代、50代で働き盛りの会社員の間には、圧倒的な実力(仕事力)の差がありました。情報や知識も、判断力も胆力も、さらに様々な経験知も。少なくとも私は、当時のそれくらいの年令の先輩を尊敬していたし、すごいと思えていました。

でも今の20代の人って、会社に入って今のそういう年代の人を見て、必ずしもそう思えないのではないでしょうか?入社3年くらいまでは、自分が余りに何もできないので、それでもそれなりに学ぶことがあるし、上の人は「すごい!」と見えます。

しかし今や数年も働けば、「あの人たちどうなの?」という点があれこれ目に付き始めます。ネットで調べればすぐ済むようなことに長い時間をかけたり、バカ高いコストをかけていたり。「そんなことも知らないの?」的なことも多々あります。

なにより不可解と思えるくらい意思決定が遅かったり、中身より権威を重視するなど、組織内には意味不明な行動がまかり通っています。また、枠にはまった考え方しかできなかったり、何でも否定から入る癖がついてしまってる40代も多い。若い世代からみて「なにこれ?」みたいな40代、50代は急増しています。


そして彼らは考えます。「こんな人たちが上にいっぱいいる会社の将来性ってどうなの?」と。それこそ、自分のアタマで考え始めるわけです。「もしかして、ここにいたら自分もああなっちゃうの?」と不安に思いさえするでしょう。

 あー…。

 かねてから、「40過ぎて仕事ができる(ように見える)人は稀、50過ぎて仕事ができる(ように見える)人は滅多にいない」と感じてるのでとても納得。