『羞恥心はどこへ消えた?』

読了。説教くさいタイトルだが説教本ではなく心理学の本である。全体の雰囲気としては『「甘え」の構造』に近いが、より軽めで読み易い。
ルース・ベネディクト以来、日本人を語るのに「恥」は重要なキーワードになっている。ではこの「恥」は日本の社会でどのような機能を果たしているのか?さらに個人が他人とつきあう際に「恥」はどのような意味をもつのかについて述べられている。アダルトビデオを借りる男性の行動からサルをつかった実験など、「恥ずかしい」を多面的に眺めるには良書だと思う。電車内での若者の行動に苛立ちを感じる方、恥しがりやの方は是非。