『「即戦力」に頼る会社は必ずダメになる』

 「教え合いが社員と会社も成長させる。」というある意味であたりまえのことが書かれた本。著者は年功序列を重視しているので、賛同しかねるところも少なくなかったし、矛盾していると感じたところもあった。しかし「プロセス重視」「仕組み化」といった本質的な的は外していない。それだけに、従来の日本式の人事方式を採用している会社にとっては、参考にしやすいように思う。
 欧米式への転換が劇薬だとしたら、本書の提案は漢方薬のように、人事の病にマイルドに効く薬と言えるかも知れない。