『裁判官に気をつけろ!』

 帯のアオリ*1とは裏腹に、実は本書は裁判員制度そのものについて書かれた本ではない。本書の主題は、明治時代に作られたままの日本の刑法がいかにガタガタで時代錯誤であるか、そしてそれゆえにいかに恣意的に適用され続けているかを明るみに出すこと。それにしても著者の文献調査量は圧倒的。

裁判官に気をつけろ! (文春文庫)
日垣 隆
文藝春秋
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おすすめ度の平均: 5.0
5 不条理な世界(日本の裁判制度)への果敢な切り込み
5 裁判員制度が始まった今こそ読む本
5 裁判の危うさがよく理解できる
5 裁判官と裁判員の間

*1:「トイレで名刺交換もできない裁判員を笑う」