『この国の経済常識はウソばかり』

日本の財政と政策の現状についてとてもわかりやすく解説されている。前著『若者を喰い物にし続ける社会 』の奇抜な政策提案には感心したり苦笑いしたり楽しませてもらったが、それと比べると本書はややおとなしい印象を受けた。
社会科嫌いの理系バカの自分はずっと経済とか財政とかさっぱりだったが、『霞が関埋蔵金男が明かす「お国の経済」』と本書を読んで少しは分かってきた気がする。自分みたいに経済とか分からないまま大人になってしまった人は読んでみたらいいと思う。
本書ではバランスシートや減価償却といった会計のツールを使って政策を考えるというスタイルを取っている。バランスシートそのものの説明は無いので、バランスシートになじみが無い人は、先に『国語算数理科しごと』とか『弾言 成功する人生とバランスシートの使い方』を読んで最低限の知識を仕入れておく方がいいかも知れない。

この国の経済常識はウソばかり (新書y 200)
トラスト 立木
洋泉社
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