今日も午前中は調べ物と午後の実験の用意。午後から検証測定のための実験。たまに実験をしようとすると装置の操作がどうにも危なっかしい。壊さないかひやひやする。
昨日うまく測定できなかった試料を加熱処理した。詳しい社員がつかまらず、適切な温度が分からなかったので試料の融点から推測して作業した。
処理後、昨日と同じ測定してみたが、さっぱりダメ。いろいろ調べていて、装置の不具合に見える現象が見付かった。装置を管理している社員に相談してみたところ、どうやら装置の問題ではなく、試料を加熱しすぎたのが原因らしい。そういえば調べた融点は大気中のバルクでの値なのだから、真空中の薄膜を同じ温度にしたら蒸発しても不思議は無い。
こういった実験の感覚は、失敗しながら覚えるしかないのだが、こんな悠長なやり方をしてていいのか気になるところではある。本当は、実験は上手な社員に任せて自分はソフトウェアに専念したいところである。実際、少し前まではそういう形になっていたのだが、実験を任せられる社員3人のうち2人が数ヶ月前に退社してしまい、代わりが補充される様子はない。残った1人も実験以外にいろいろ借り出されて走り回っているのでそうそうこちらの実験を頼める状況ではない。

結局、必要な人員を会社が確保できなず、不慣れな自分が実験をやるしかないのだから、失敗続きで時間がかかるのは会社の問題である。そう開きなおることにした。

やる気の無い言い分かもしれない。しかしやる気があろうと無かろうと今すぐ出来ることと出来無ことがある。根性論はナンセンスである。もちろん出来る限りの努力はするが、上手く進められなくても必要以上に気にしないようにする。


気をとりなおして試料を作り直してホルダーに取り付け、真空中に入れたところで今日は終了。
疲れた。