『王様の速読術』

これまで読んだ速読の本の中では一番使える。
目玉を速く動かしたり、周辺視野を広げたりといったトレーニングとは一味違う速読術。その手の速読に失敗した人も一読をお勧めしたい。
本書では30分で1冊の本の内容を掴むことを目指している。基本となる方法は、5分で目次とイラストを眺め、次の5分で重要な箇所の目星をつけ、残りの20分で目星をつけた箇所を読むというもの。まだ実践できていないが、かなり使える速読法であると感じた。
本書では、一つの速読法をあらゆる書物に適用するのではなく、本の種類や読む目的によって、アレンジされた方法が紹介されている。新書やビジネス書を読む場合、専門書を読む場合、資格試験の勉強をする場合など、それぞれの目的に応じて具体的な速読法が紹介されていて参考になる。
個人的には、新書やビジネス書のように、知りたいことがある程度明確で、エッセンスを掴むことが重要な類の書物を読むときに一番有効な速読法だと思う。今のところ、cover to coverに読むことにこだわってしまって積読タワーが高く伸びているが、この速読法を心がけることで状況を打開できるかもしれない。

ちなみに本書の速読術は立ち読みにも向いている。本書を本屋で立ち読みしたとき、読書術の手順を読んでから、残りの部分をその速読術でざっと読んでしまった。なのでそのときは購入しなかった。後で古本で購入した。

王様の速読術
王様の速読術
posted with amazlet at 09.06.04
斉藤 英治
ダイヤモンド社
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