技術者の軽業

求む、ピエロになれるITエンジニア − @IT自分戦略研究所
かなり共感できる。

「きちんとお客さまの声に耳を傾けることができる人ですね。サイボウズOffice 6に搭載した新機能が、開発した本人にとっては自信満々であっても、お客さま自身がその機能の存在に気が付かなかったなんていうこともある。お客さまにとっては、新しい機能よりも『ここの部分を使いやすくしてほしい』と思っているかもしれない。それをきちんと認めて、新しい機能を作ることよりも、お客さまの声に耳を傾けて開発ができるのかが重要なポイントなんです」

これは重要。だが、そういう姿勢を上司や周りが評価してくれないと結構つらい。

しかも、顧客の要望に応じるというのは、ある意味では新機能を開発するよりも技術的に難度が高い。「新機能」はエンジニアの意向を基に開発していくことができるが、「使いやすさ」を実現するためには、どんなに難しい技術を使っていても、それを見せない工夫が必要になってくる。

「うちの技術者にはサーカスのピエロのような力が必要です。ピエロが空中ブランコのパフォーマンスをすると、一見、落ちそうに見えながら、決して落ちないで空中ブランコを乗りこなすでしょう?あれは格好よく、普通の空中ブランコの乗り手よりも、難易度が高い技が必要だと思うんです。使いやすいソフトを作るというのも、格好いい新機能を追加することよりも、難易度の高い技術が必要です」

わが意を得たり。常々ソフトウェアのメンテと機能の顧客の要望を実現するのは軽業に近いと思っていた。
バランスを保ちつつなパフォーマンスをするというのは、現行バージョンのソフトウェアをメンテナンスしつつ、お客さんの要望を実現するのと似ている。もしくは、右手と左手で別の仕事をバランスよくこなすジャグリング。

 この青野氏の言葉に素直に共感できる人が、サイボウズという企業で働くのに適したITエンジニアではないだろうか。

じゃあ適しているのかも。