博士・弁護士・会計士

 博士と弁護士に続いて会計士も供給過多で浪人が急増しているらしい。なんでこの国はこんなに知的労働者の勤め口がないのん?

http://sankei.jp.msn.com/life/trend/101219/trd1012190013000-n1.htm

会計士“浪人”急増 不況に加え需給合致せず 2010.12.19 00:12

 公認会計士の「卵」が就職難に直面している。公認会計士試験を所管する金融庁は、一般企業への就職増を見込んで4年前に受験者の門戸を広げ、合格者が急増したが、需給のミスマッチと不況のダブルパンチでもくろみは外れ、“会計士浪人”が増えている。新司法試験に合格したのに就職先がない弁護士希望者が増えたのと似た構図で、日本公認会計士協会は企業に採用のメリットをアピールするなど、雇用拡大に躍起になっている。
(中略)
 金融庁は、一般企業で会計・財務の専門家として活躍するなど会計士の役割の多様化を狙い、平成18年に試験制度を改定。その結果、合格者は従来の1千人台から2千〜4千人台に急増した。しかし、思うように雇用が進まず、試験に受かっているのに資格が取れない“浪人”も増えた。

 門戸(供給)は広げたが出口(需要)が狭いままだったというのは、弁護士や博士とまるで同じ。公的年金も勧誘(入り口の客引き)ばかり熱心でその後のこと(記録と給付)をロクに考えていなかった点では同じかも。
 会計士の合格者を増やした4年前というと、弁護士は供給過多が心配され始め、博士は既に就職難が問題になっていた頃*1のはず。なのに後追いで同じ失敗をしてる金融庁って…、「他山の石」って言葉、ご存じ? それともわざと?

 国の制度を考えるエライ(はずの)人達が先のことを考えられないのは、その能力が無いのか、彼ら彼女らが高齢で先の事などどうでもいいと思っているのか…。まあ既得権のためなんでしょうけどね。