中国人労働者は日本企業を見抜いている

http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20100819/215871/

 進出してくるのは勝手だけど、少なくとも働き先としては、もう日系企業は人気ないよ。

 ケチだからだよ。10年ぐらい前までは、日系企業の給料は、欧米系と並んで高かった。でも、今は中国資本のローカルと変わらない。

 都市部に拠点を置く日系企業は、賃上げをしないと人は集まらない。日系企業はそういう中国社会の根本的な変化を十分に理解していない気がする。

 日系企業の場合、給与の絶対額だけでなく、給与システムに対する不満も多い。ウチは残業代を出さないし、複雑な手続きを踏まないと休日出勤手当ても出ない。

 最近は中国人も「コツコツ節約することの大切さ」自体は理解するようになっている。問題は、その方法が果たして両面コピーなのかという点。中国のコピー機で両面コピーをするとすぐに壊れて、その度に仕事が止まる。意味ないんだよ。

 それを考えたら、例えば裏面をメモ用紙代わりにするとか、同じ節約するにしてももっといい方法があるはずじゃない。どうも日本人は、そういう本質的なことを考えず、パフォーマンスばかりして、“仕事をした気”になっている傾向が強いと思う。

 日系企業は給料こそ安いけど、居心地が良くて簡単にクビにされないという安心感がある。出世欲とか向上心など持たず、のんびり暮らしていきたいという人には向いている。なんとなく残業するとか“見せかけの根性”さえあれば、やっていける楽な職場だと言える。