アカデミアへの参入規制

フジタツヨシの新宿通信 ポスドク問題は教育問題か研究問題か
博士は募集停止にすべき…衝撃の提言 - 科学・政策と社会ニュースクリップ

学部卒あるいは修士修了の時点で、将来大学教員・研究者としてやっていけろだけの能力とガッツを持った者だけ選び出し、彼ら彼女らに集中的に資金を投入して、次世代の大学教員・研究者を養成する方が、博士号を持ったフリーターを量産するだけの現行大学制度よりもはるかに合理的である。

 方向としては間違ってないし、大学側が取りうる方法としてはそれくらいしかないのだろう。でもあまり賛成する気にはなれない。
 学生を厳選*1するというと聞こえは良いが、見方を変えれば既得権を守りつつ新規参入を制限していることでもある。言わば自ら高齢化を促進しているようなもので、長期的には業界の衰退を招くだろう。

日本の大学教員は我が身を守ることには懸命になるが、その後継者世代をどうやって確保するのかに対しては極めて冷淡で、その結果、博士課程は目下、いまだかつて経験したこともない危機的な状況に陥ってしまった。

 そこまで分かっているのなら、若者にツケを押し付けるだけでなく、せめて問題教員の排除とセットでやるべきではないのだろうか。

*1:そもそも今の大学教員にまともに学生を選抜することができるのか、個人的にははなはだ疑問を感じる。