宇宙開発エンジニアによる「実現可能な宇宙進出としての小惑星移住計画」。宇宙論・天文学の研究者が"神秘とロマンの宇宙"を語る本はたくさんあっても、本書のようにエンジニアが"克服すべき現実の宇宙"を描いた本は少ない。
一般に、理論が完成されている現象でも、それを応用・制御するエンジニアリングの現場では思いもよらないことが起こるもの。宇宙開発技術の現場でも、ニュートン力学でちゃんと説明できるのに感覚的に不思議な現象が起こる。物理学を専攻したはずの自分も目から鱗がポロポロ落ちた。次の2つのことを特に疑問に感じない人はぜひ一読を。