『草食系男子の恋愛学』

非常にオーソドックスで真面目な恋愛指南本。草食系というかおとなしめの男の本音を踏まえて書かれているので、「そんなこと自分にはできない」という大胆な方法や小細工は書かれていない。むしろ、「あなたが内にもっているやさしい部分を、隠さず素直に出せばいい」というメッセージを感じた。
個人的には、第3章の「劣等感が男の魅力を暴落させる」という指摘にはとても納得した。恋愛はともかく自信が持てなくて人付き合いが苦手だと感じている人や1、2章がつまらないという人も、第3章からは得るものがあるんじゃないだろうか。

ネット上でみる感想には賛否両論あるようだが、頑なに否定している人たちはちょっとヒネクレ過ぎているように思う。過去に痛い目に会った人は「こんなのウソだ!」と本書を突っぱねたい気持ちも分からなくはないけど、そういうときは気持ちが穏やかな日に改めて本書を開いてみたらどうだろう。多分感じ方が変わると思う。