いつもより少し早めに大学に着いたので、書籍部で目当ての本を買った後、遠回りして昔よく通った古本屋まで行ってみることにした。この古本屋はBOOKOFFのような新古書店ではなく、昔ながらの専門書主体の古本屋だ。。いつも出入りする入り口に対して大学の敷地を挟んた反対側の方角にある。そちらの出入り口を使うことはまず無いし、店の近くに駐車できる場所もないので店に行くのは10年くらいになる。なのでまだ店があるかどうかも分からない。
空は晴れていたが空気は乾いていて、日差しの下を歩いていてもさほど暑さを感じない。目的地に向かって大学内の普段行かない場所を歩いてみると、この10年でいろいろ様変わりしていることが分かる。建物が綺麗に立て直されていると思ったら、既に別の用途に使われていたり、元々池があったところが埋め立てられて売店になっていたり。
大学の敷地をでてさらに店に向かっててくてくと歩いていくと、はたして古本屋は昔のままの姿でそこにあった。昔は店主らしいおじさんがいつもレジにいたが、今日はアルバイトらしき兄ちゃんが店番をしていた。さっき買った本の入った紙袋を持って店内をうろついては万引きと紛らわしいので、レジに荷物を預けて店内をじっくり見て回った。
店内は10畳ほどの広さしかないが、ところ狭しと古本が詰め込まれているので、全部眺めるのはそれなりに時間がかかる。しかも棚が十分に整理されていないので意外な棚に別分野の本が紛れていたりするので油断ならない。
ほぼ全部の棚に目を通したが、あいにく今日は欲しい本は見つからなかった。もしあればと期待していたのは『物理の散歩道 5*1』と『ファインマン物理学*2』。
店を出た後、来た道を戻らずに大学を迂回するように一般道を歩いて駐車場所に向かった。この道沿いの店並でも自分の知っている頃とはすっかりテナントが入れ替わっている。自分が足踏みしている間にも世間では年月が過ぎていることを実感した。

*1:1巻と2巻はあった

*2:ハードカバーと原書は少しだけあった