『ナイチンゲールの沈黙(下)』

たまたまだけど『ナイチンゲールの沈黙』はクリスマス時期のお話だった。
下馬評通り、前作*1よりSF風味が強くなっている。

以下ネタばれ注意
小説としてはそこそこ面白かったけど、リアリティがどうとか言う以前にトリックに一ヶ所無理がある気がした。
病院に居た小夜が被害者に電話で呼び出されたのが午後1時半。それから彼女が自転車を飛ばして犯行現場近くのファミレスに着いたのが午後2時ちょうど。つまり病院とファミレス(と犯行現場)までは自転車で約30分の距離がある。
ファミレス到着から犯行時刻までは、作中の記述からおそらく10分以内と推測される。つまり呼出しの電話から犯行時刻までは40分程度だと思われる。
ところが小夜といっしょに病院にいたはずの瑞人もまた犯行の直後に現場に駆けつけている。彼の移動手段は徒歩しかないはずなので、自転車で30分走る距離を彼は40分ほどで走破して来たことになる。
これは普通の中学生にはちょっと無理なのでは?(部活で長距離走でもやってれば可能なのかも知れないけど…)