『ひなた先生が教えるデバッグが256倍速くなるテクニック』

やねうらおさんの新刊。会話形式の物語仕立て読みやすかったので一気に読み終えた。
今回は既に知ってる箇所とC#やVisutal Studio限定の話題は流し読みしたので、後日ぼちぼちと落穂拾い的に読み直す予定。
本書で解説されている、コールスタックや戻りアドレスを利用した関数のフックや二分法などの実践的なデバッグ技に触れている本は他にあまり見ない(知らない)ので、これらがどういう手法か分からない人は表紙に惑わされずに買って読んでみたらよいと思う。価格も抑え目だし。
ちなみにほのぼのラブコメ風ストーリーなので、(『プロフェッショナルゲームプログラミング』と違って)良い子が読んでも大丈夫。
全部で15回(章)から成っていて、個人的には前半の第7回くらいまでがかなりタメになった。(コールスタックの解説などは雑誌連載時に読んですぐに仕事で活用させてもらった。)
後半の章では、関数の戻り値や例外をどう考えるかと言ったコーディングスタイル絡みの話題が増えてくる。プログラミング言語を使うだけならこういった話題を深く考えることはあまりないけど、なかなか興味深かった。マコネルが『Code Complete』で書いている「言語の中へのプログラミング」を実戦するためにはこういった事もちゃんと意識する必要があるような気がする。