『ヴァルプルギスの後悔』

ブギーポップシリーズ(と呼べるかは微妙だが)の最新刊。炎の魔女霧間凪の物語。『ビートのディシプリン』が4冊のシリーズになっているのと同様、こちらも複数巻になる模様。本書はそのプロローグに相当する。
ブギーポップシリーズは第1作からずっと読みつづけているが、あいかわらず安心して楽しめる*1。ただシリーズが長くなってきたせいで、最近では登場人物同士の関係やエピソードをほとんど思い出せなくなってきた。このシリーズではそういった既刊のエピソードが端々に織り込まれているのだが、それらのマニアックな楽しみを十分に堪能できなくなってきたのが残念ではある。
今回も、織機綺や谷口正樹といった準レギュラー的な登場人物なら分かるけど、ランダバウト、ジィド、パール、リセットあたりになると、「名前に覚えはあるけど、はて誰だっけ?」くらいにしか思い出せなくなっている。
そろそろ記憶力の衰えてきた読者としては、<『VSイマジネータ』(参照)>のような注釈が欲しいところではある。

*1:挿絵の作風がいまいち安定しないのが気にならなくはないけど