『色の新しい捉え方』はトンデモ色彩論

中身をろくに見ないで買った本だったが、開いてみたらトンデモ科学の本だった。まだ全部は目を通していないがこれまで読んだ部分だけでもあまりにもアレなので取り急ぎダメ出しだけしておく。詳しい突っ込みはまた後日。
色彩検定が役に立つとかどうとかはともかく、この本の前半の光についての(一見)科学的(に見える)説明のほとんどは、著者のこじつけと妄想なので決して信じてはいけない。
(「ほとんど」と書いたのは一部に正しい記述もあるからだが、こういうのは完全なデタラメよりも性質が悪い。「嘘の中にひとつまみの真実を混ぜる」のはインチキや詐欺をもっともらしく見せる常套手段である。)
光文社新書には、『99・9%は仮説』とか『人体 失敗の進化史』とか『キャベツにだって花が咲く 』とか科学分野の良書があるが、こんなトンデモ本を混ぜてしまっては台無しである。
それにしてもアマゾンの読者評価が異常に高いのにはがっかりした。てっきり散々にこき下ろされていると思ってたのだけど…。ぐぐってみても批判はほとんど見つからない。それどころかむしろ「科学的」と評価されている始末。なんだか怖くなってきた。

色の新しい捉え方 (光文社新書 355)
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南雲治嘉
光文社
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おすすめ度の平均: 3.5
3 愛情がゆらぐ
3 ”現場で「使える」色彩論”という点はあまりインパクトなしな気が…
2 赤はアドレナリンが出る、と言われています。
5 ここから始まる
1 でたらめすぎる・・・

(間違って買ってしまう人が現れないようにアマゾンへのリンクは切ってある。)