『オープンソースがなぜビジネスになるのか』

読了。2人の著者が章ごとに分担して書いている。著者の一人である井田氏はフリーソフトウェア運動に係わってきており、ストールマンとも交流のある方なのだそうだ。さすがに当事者だけあって井田氏の書くストールマンはリアルである。その反面、もう一人の著者の担当箇所はいたって凡庸で不満が残る。特に第2章はオープンソースの表面的な利点が列挙されているだけで、まるで、企業の偉いさんへのプレゼンである*1。ちょっと浅すぎるんではないか。同じ著者の3章「日本のハッカーとコミュニティ」はそれなりに読めるが、これは私がこの分野について知らないので浅くても気づいてないだけかも知れない。

*1:実際、文体も列挙調っぽい