午前中に報告書を書いて出したら上司に渋い顔をされた。昨日の時点で「提出は今日でなくても良い」と上司本人が言ったにもかかわらず、昨日のうちに出さなかったのが不満だということらしい。なんじゃそら。
 作業の完了日は昨日になっているので、昨日のうちに報告書を出すというべきという主張なのかも知れないが、期限日まで作業をして次の日に報告したって問題があるとは思えないし、何より当人がその昨日でなくても良いと言っていたのに…。
 午後からは経営層の下命でミーティング。今後、ある開発ツールを会社を上げて移行したいので検討してくれという話。
 このツールが世の流れになっているという話は眉唾だが、ツールの採用にはそれほど反対する理由は無い。問題は、この話の裏に別の思惑が透けて見えることだ。
 実はこのツール、経営層の肝いりで始まったある公的プロジェクトで初めて採用したのだが、ご多分に漏れずプロジェクトは予定より相当の遅れが出ている(デスマーチ寸前かも知れない)。それも当然で、会社のソフト開発者に何も相談しないままツールの採用を決め、ベンダーのセミナーに2週間ほど通っただけのプログラム初心者をたった一人(外部に協力者はいる)で開発させている。
 当初から現場の人間からは人数や技術力の点で「無理です」という報告がなされていたようだが、責任者はこれをことごとく無視してきたらしい。楽観もしくは無視を決め込んできた責任者だが、予定の納期を過ぎてもろくに形にならないことで、さすがに心配になってきたのだろう。
 今回のミーティングには、別の理由でツールに慣れさせておいてからこのデスマプロジェクトにシフトさせようという思惑が透けて見える。うっかり話に乗ったらもれなく泥舟プロジェクトに乗り換えさせられる恐れがあるので、純粋にテクニカルな話として議論するわけにはいかない。