ここで、よく言われることは、
「日本は技術で勝っているのに、価格競争で負けた」ということである。おい、待て、それはおかしいんじゃないのか。
これは、半導体製造素人のアマサイにもわかる、「低価格競争も技術のうちじゃねーの」
ということである。
いや全くその通りだと思う。
で、DRAM業界は何をしとるんじゃ?
ちゃりんこが必要な時代に、オタク向けバイクを作っている、そんな感じではないか。
このエントリを読んでこの前の『ものつくり敗戦』 - どことなく技術屋な日々を思い出した。『ものつくり敗戦』では、日本が太平洋戦争に敗れた原因のひとつとして、ゼロ戦や軍用銃などの兵器を「高性能に作ることはできても、安価に大量生産することができなかった」ことを挙げている。
さらに同書では、「匠の技至上主義」と「効果的に生産する*1システム思考の欠落」が近い将来、日本の技術競争力の凋落をもたらすと予想されている。でも、どうやら既に日本は半導体戦争においてまさにその理由で「敗戦」していたようだ。
ものつくり敗戦—「匠の呪縛」が日本を衰退させる (日経プレミアシリーズ)posted with amazlet at 09.09.17
*1:市場に合った品質-価格バランスの決定や、複雑で予測の難しい分野のマネジメントなど