出来ないことは出来ない

ときどき、役人や政治家が「出来る出来ないじゃない。やらなければならない。」などと言っているのを聞く。そんなバカな。無策のまま取り組んでも出来ないことはやっぱり出来ないに決まっている。
彼らはおそらく「やる気はありますよ」というアピールのつもりでこういう発言をしているのだろうが、これは裏を返せば「やらないといけないけど、策は何もありません」と言っているに等しい。そもそも彼らの仕事は、問題を分析して、対策を立て、それ実行することのはずなので、やる気だけあっても策が無いと言うのは自分たちが仕事をしていない(もしくは任務を遂行する能力が無い)と宣言していることになる。
政治家や役人がこの手の中身の無い精神論をぶつということは、これに惑わされる人がまだ大勢いると彼らが思っているということだろう。けれど、ほとんどの国民にとって本当に大事なことは耳障りの良い言い逃れではなくて政治がちゃんと役割を果たすことだ。
役割を果たすとは、(結果的に失敗に終わったとしても)問題に対して論理的にきちんと取り組むということで、そこにやる気が有る無かいかなんて本来どうでもいいことだ。