朝から昨日に引き続き、機器との通信用デバイスドライバWindowsXP(SP3)上で動かない問題の対処。来週出荷する予定の案件向けに購入したDELLのパソコンでなんとか動くようにできないかやってみたが、やはり無理のようだ。
次に、新品のWindowsXP(SP2)をこのパソコンにインストールすることを試みた。しかし、ハードウェアが新しすぎてインストーラデバイスドライバが無いらしく、インストールできない。推測だが、SATAのドライバが問題になっているではないかと思う。この方法で解決するとものと期待していたので、これはなかなかショックだった。
最後の手段として、旧式のシステムに置き換えることにした。在庫品の旧型機を開梱して、英語版のOSをインストールする。この旧型は新型とは違う通信インターフェースを利用するのでドライバの影響は無い。OSに続いて必要なドライバやアプリケーションをインストールし、正常に動作することを確認した。これで最低限の準備はできたので、出荷担当者にその旨を伝えてこの案件の調達業務を終了した。
窮余の策として引っ張り出したこの旧式機、実は新型と性能的な差はほとんど無く、受注仕様も満たしている。違いは新型に比べて筐体のサイズが大きく騒音が大きいことだ。また、USBのスロットの位置や、コネクタの間違い易さといった使い勝手も新型にやや劣る。今回のお客さんにはこれらの点でやや不便をかけることになりそうで心苦しいが、これが現時点でできる最善の方法だ。
会社的には旧型のデメリットは大きい。理由は新旧での材料原価の違いで、新型に比べて旧型の材料原価は80万円ほども高い。つまり新型を旧型に置き換えると粗利益が80万円下がってしまうことになる。会社的にはこれは結構痛い。
もっとも今回の場合は、半ば不良在庫になりかけていた旧型機を販売に回すことができたという側面も無くはない。しかしデバイスドライバの問題が解決しなければ、次回以降の受注にも旧型機を充てる(旧型機はまだ調達可能)しかないので、受注案件ごとに80万円ずつ得られたはずの利益を失うことになる。
さらに言えば、在庫している新型機も当面出荷することができなくなるので、これらは不良在庫のまま課税対象になりつづける。ちなみにこの新型機はまだ1台しか売れておらず、その開発費の分も回収できていない。つまり開発費は回収不能な負債として残る。
こうやって諸々勘定に入れていくと、ちょっと無視できない損失額になりそうだ。今回の件についてはこちらに不備は全く無いので、場合によっては部品メーカーに損害倍賞を求める必要が出てくるかも知れない。
まあデバイスドライバの開発元が速やかに対処してくれれば済む話だが…。