少し前に、会社で一緒に昼食を取っているメンバーに『数学ガール』を紹介した。そのときに興味を示していた元上司の先輩社員(生物物理の博士号ホルダー)が週末に購入して読み始めたらしい。「もうちょっと安ければ…」とこぼしながらも「無印」と「最終定理」の2冊とも買ったらそうだ。ともかく販促成功しました。
もっとも『数学ガール/フェルマーの最終定理』は早くも増刷が決まったそうで、私が小細工をするまでもなく売れゆきは好調らしい。今日現在でアマゾンの売り上げランキングの200位以内というのだからかなりのものだろう*1。数学ガール(無印)の時にも驚いたことだが、こういう数学の本、しかも「サルでもわかる」ではなく、そこそこ高度な数学の本がここまで売れるとは思わなかった。発売直後に増刷がかかるということは出版社の予想も超えたということだろうか。
アカデミックな領域では日本の数学のレベルは高いとよく聞くけど、我々が思う以上に、一般市民の間にも数学に親しむことのできる潜在的な素養があるのかも知れない。だとしたらニッポンも捨てたもんじゃねぇ。
ちなみに数学以外の理数系分野では、生物学に『生物と無生物のあいだ』*2や脳関連本にベストセラー級のものがちらほらみられるけど、物理や化学や地学にはメジャーなもので特に思い当たるものが無い(古典、SF小説は除く)。『99.9%は仮説』とかは物理の本とはちょっと違うし。
個人的には物理や化学にも『数学ガール』のような、読みやすいけど決して子供だましではない本が現れてほしいと思う。誰か書いてー。