お山の大将でいられない時代

404 Blog Not Found:弱者不安社会の傾向と対策

どこかの「場」で「敗者」となったとたん、もう自分は「弱者」だと感じる人が増えたのはなぜだろうか。

かつては、同じ種目に対し、「クラスで上位」に始まって、「学校で上位」、「地区で上位」という具合に細かな階層が設定されていて、その階層の中で勝負を繰り返していられた。しかし今ではそのようなものはなく、ネットをまさぐればしょっぱなから「その分野で世界一」が検索トップに出てくる。そしてそれをおそるおそるクリックすれば、はじめから勝負にならないことはいやでもわかってしまう。

こういう影響は確かにあると思う。特にいくつかの分野においては、世界のトップレベルを簡単に知ることができてしまうため、向こう見ずな挑戦をするのが難しくなっている。「最初から勝ち負けを気にしない」のは言うほど簡単ではない。

確かなのは、この多彩でフラットな場においては、唯一ありうる不戦勝は、新しい場を作ったときのみだということ。しかしこの不戦勝は、普通に戦って勝つ以上に厳しく、それをなし得るのは「歴戦の勇者」のみにすら見える。それを考えれば、「負け慣れる」方がまだましではないのだろうか。

うーん。それしかないのだろうか。