「科学というプロセス」はどこで学べるか

2007-03-15

結局のところ、「理科」教育というのは科学によって得られた知識を「権威」として教え込むことが中心になっていて、現在の日本では「科学というプロセス」を学ぶ機会は大学院に入るまで(あるいは入ってからも!)ほとんど存在しません。

だから権威としての「科学(知識)」を盲信するか、あるいはアンチ権威としての「ニセ科学」に転向するか、いずれにしても極端に走りがちなのです。

理科教育推進に奔走する方はかなり増えてきていて、もちろんその努力には敬意を表しつつも、理科より科学なんだけどなぁ、とつぶやいてしまいます。

同感。科学というのはプロセスもしくは方法であって、科学的であるとは何らかの結論に至る論理展開の方法が科学の約束事に従っていることを意味する。途中でその約束事を破っているのがニセ科学。これを見抜くには「科学の約束事」を理解していなければいけない。学校で習ったから科学的、どこぞの教授が言ってるから科学的というのとは違うのです。(おっと、研究室に所属している学生にとって、センセイのオッシャルことは常に科学的で正しいので、無事に卒業するために必ず従うこと!)

もっとも、私自身、大学院は出たものの「科学というプロセス」をきちんと学ぶ機会はほとんど無かったので、とんでもない勘違いをしているかも知れんのですが。