http://app.blog.livedoor.jp/dankogai/tb.cgi/50707527
5分で人を育てる技術 (5)言うことを聞かない“自信過剰な部下” | 日経 xTECH(クロステック)

これは酷い。ただの支配欲をマネジメントと詐称するとは。

芦屋:坂本,この「貴方の営業ご担当者様が販売活動しやすいように工夫しています」という表現は,抽象的で意味不明じゃないか。意味が分からないから,「先方へのアピール」になってないんじゃないか。説得力もないよ。ここは,具体的な事例を使って修正すべきだな。どう修正すればいいか考えてよ。

坂本:いや,ここはこれでいいんですよ。この文章はあえて抽象的でいいんです。いろいろ,イメージを膨らませてもらう効果が出ればいいんですよ。

芦屋:駄目だよ。そんなんじゃ「いい加減な提案」と思われてしまうよ。もっと,訴求力を持たせなきゃ。それには,具体的に書いた方がいい。

坂本:なんで,そう言い切れるんですか?絶対正しいといえるんですか。なら,変えますけど。

芦屋:そういう問題じゃないだろ。お前が自主的に変えなきゃ意味ないだろ。納得して変えなきゃ,何もならないだろ。

坂本:自分は,これでよいと思うんですよ。でも,変えろというなら,変えますよ。私は,芦屋さんの部下ですしね。

芦屋:お前,嫌な言い方だな。まあ,分かった。じゃあ。俺はいいよ。もう,言わない。俺はチェックしないから,次長と部長に見せてきなさい。

坂本:そうですか。じゃ,そうさせてもらいますよ。

坂本君には非が無いと感じてしまう私もきっと自意識過剰でイヤな奴なのでしょう。

坂本君の口調は少しキツいものの、むしろ彼の方がまともな事を言ってるように思う*1。いちおう自分の考えを述べた上で書き直しの理由を尋ねている。むしろ説明につまった上司が逆切れしてるだけにしか見えない。

芦屋:そういう問題じゃないだろ。お前が自主的に変えなきゃ意味ないだろ。納得して変えなきゃ,何もならないだろ。

「そういう問題じゃない」のならどういう問題か?おそらくは「オマエが生意気」なのが問題なのでしょう。問題のすり替えが起こりつつあります。

「自主的に」という言葉、学校でもしょっちゅう聞かされたけど、うさんくさいです。そもそも指摘されて直したら「自主的」ではありえない。自主的であろうとなかろうと、きちんと説明して納得させるのが上司の仕事でしょう。

「納得」が必要だというのは賛成。でも「何もならない」は言い過ぎ。納得しておかないとお客さんの前で説明が破綻するので「仕事に支障をきたす」。

坂本:自分は,これでよいと思うんですよ。でも,変えろというなら,変えますよ。私は,芦屋さんの部下ですしね。

芦屋:お前,嫌な言い方だな。まあ,分かった。じゃあ。俺はいいよ。もう,言わない。俺はチェックしないから,次長と部長に見せてきなさい。

説明を放棄した上に完全にふてくされました。

この時点で上司は本来の目的を忘れ去り、部下を貶めて服従させる事を目的にすり替えてしまった。その証拠にこの直後、上司は上長に「文章を読んで判断をしてもらう」のではなく「坂本に絶対OKを出さない」ことを頼んでいる。
つまり「仕事の内容(文章)はどうでもいいからとにかく坂本を否定してくれ」という依頼である。こんな言い分が通るということは、この職場では「仕事の質」より「部下の服従」を大切にしているらしい。*2こんな会社には仕事を頼みたくない。

これで仕事をしている気になっているとは恐れ入る。「いじめ」かっこ悪いよ。

*1:その場の雰囲気が分からないので断定できないが

*2:「生意気」なのが気に食わなくて仕方がないようだが、生意気なのと仕事の結果とは別の問題