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http://app.blog.livedoor.jp/dankogai/tb.cgi/50677519で紹介されていた「マップス」というマンガをずっと探していたのだが、ようやく全巻そろえることができた。最初の1冊目を見付けるまでは背表紙がどんな色か分からないので本屋の棚で探すにも骨が折れるが、背表紙を覚えてしまえば、残りの巻を見付けるのはずっと楽になる。
この作品、80年代の作品だけあってさすがに作画には古さを感じるが、ストーリーは凄く面白い。現代の地球人の少年が宇宙に飛び出し、冒険を経て勇者になるという設定は伊東岳彦の「宇宙英雄物語」を彷彿とさせる。「宇宙英雄物語」の方がスタイリッシュではあるが、お話のスケールや深みは「マップス」の方が勝ってるような気がする。また、伏線や細かい設定なども良く考えられていて、本当に読み切りのつもりで始めた作品なのかと疑いたくなるほどだ。
最初に見たときは細野不二彦高橋留美子の昔の絵柄に似ているように感じた*1。連載開始時の編集部では学園SFにするつもりだったらしいので、「うる星やつら」を意識していたのかもしれない。
正直に言うと絵的には人物もメカも特別上手いとは思わないのだが、ガッハや伝承族のデザインには驚いた。この手の異形の者は手塚治虫の得意技だが、この作者:長谷川祐一氏もかなり達者だと思う。

この作品、小飼弾さんのブログで紹介していただかなければ本屋で見かけても手に取ることはおそらくなかっただろう。パラパラ眺めたとしても好みの絵柄では無いので面白さにはきっと気づいていないに違いない。いいもの教えてもらえたことに感謝。

*1:て言うかその頃のマンガはどれもおんなじように見えるかも